読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

僕は雨降る夜を散歩する。

アメリカ大学生の僕が、僕らしさとかっこよさを追究していくブログ。

『ジョーカー・ゲーム』を読みました

 

こんにちは!

 

 
こちらはThanksgivingためにあった5日間の連休を終えようとしているところです。
この連休は、たまっていた課題を終わらせたり、ちょっと出かけたり、料理をしたり・・・。そこまで人に会わず、一人でゆっくり、充実した時間を過ごしました。
 
そしてこの連休のために10冊ほどの本を買い込み、読み漁りました。
 
 

どれもとても面白かったのですが、今回はその中の1冊、『ジョーカー・ゲーム』の書評を書きたいと思います。

 

 

 

 

あらすじ

結城大佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校❝D機関❞「死ぬな、殺すな、とらわれるな」この戒律を若き精鋭たちに叩き込み、軍隊組織の信条を真っ向から否定する❝D機関❞の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く結城は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を上げていく・・・。

 

短編集的構成だけど、程よいつながり

この本は、5つの短編で構成されています。
結城大佐により設立された❝D機関❞をとりまく連中をメインにした話となっており、うまくつながりつつ程よく独立した、というなんとも絶妙なバランスとなっています。
 
時間軸も場所もバラバラではありますが、5つ目のお話しはこの本を締めくくるにはもってこいの展開となっています。
 
そのつなぎ役を担うのが、結城大佐。
5つのお話しそれぞれの主人公にうまく結城大佐という人物が助言的立場として登場するのですが、それがうまい具合に話の流れを作っています。
途中から、うわーこのタイミングは最高だわ!と興奮してしまうほどです。
 
 

時代背景は戦時中

このお話は、第二次世界大戦が背景にあります。
戦争のお話はいささか苦手ではあったのですが、この本はそんな苦手意識を抱かせずに読み進めることができました。
 
おそらく、D機関の戒律が、「死ぬな、殺すな、とらわれるな」といった当時ではありえない信条だったためだと思われます。
お話しの中では、D機関の学生たちが天皇制の正当性を話合う場面が出てきたりします。それを見つけた陸軍の男は当然激怒するのですが、現在私たちの視点から考えてみればD機関の学生たちは当時ではかなり進んだ考え方の持ち主です。
 
そんな少し今の私たちと近い考え方を背景にもつ結城大佐やD機関の学生たちの活躍を描く話ですので、戦時中の規律が厳しい、重たい雰囲気になりすぎずにすんでいるのでしょう。
 
 

スピード感と、それに伴う高揚

なんといっても、スパイ行為を行っているときのスピード感と、それに伴うドキドキ、ハラハラは興奮を促します。
間一髪のところで窮地を脱する姿には何度も唸り声をあげてしまいました。
 
情景が頭に浮かびやすい描写と、他人の目からは冷静沈着に見えるD機関の学生たちの内面の焦りやそれに対処するさまはなんとも言い難い昂りを与えてくれます。
なんど、うわあああ・・・・!と声を上げたことか。
  
 

総括

1時間ほどで一気に読んでしまうくらいとても面白かったです。
やはりあの高揚は何度言ってもおさまりそうにありません。
 
この本を読むにあたって、いつだったかテレビで見た、中国に潜り込んでお金の偽造や日本に輸出する武器製造の工場を建てつつ、スパイ行為を働いていたある日本人の話を思い出しました。
この小説とは全く別ですが、スパイ行為に限らずやることなすこととんでもないな、と感じたのを覚えています。
愛国心からなのか、はたまた大日本帝国主義からなのかとても想像できませんが、進んで行動する様子には鳥肌ものです。
 
そんな実話があるなしに関わらず、この本はとても面白かったです。スパイ行為の正当性はここでは語るに語れませんが、純粋にとても楽しめる小説ですので、読んでみてはいかがでしょうか。
 
ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

ジョーカー・ゲーム (角川文庫)

 

 

 
 
*おすすめの関連記事3選*